エース黒田博樹 広島残留

この日が近づけば近づくほど、
その方向性は混沌とし、
結論がどうなるか知るのは黒田本人しかいなかった。
スポーツ紙各紙もいろいろな憶測で記事を流していたが、
そんな情報には左右されたくなかった。
だから結論が出る今日まで、
この話題には一切触れなかった。


そして出た結論が、
「FA宣言せずに、広島に残留する」というものだった。


◆広島の黒田が会見で残留表明 4年総額12億円で更改(サンスポ)

フリーエージェント(FA)の権利を行使するかどうかが注目されていた広島の黒田博樹投手は6日、
FA宣言をせずに残留することを表明し、4年総額12億円で契約を更改した。
年俸換算では球団史上最高額となる。


契約には来季オフ以降、黒田が米大リーグ挑戦を希望した場合、
広島側が容認することも盛り込まれた。


黒田は5日夜、残留を決意したという。
「他球団のユニホームを着て、広島市民球場カープ相手に投げる姿がイメージできなかった」
とチームへの愛着を理由に挙げた。


黒田は昨季の最多勝に続き、今季は13勝6敗、防御率1・85の成績で
最優秀防御率のタイトルを獲得した球界屈指の右腕。
FA宣言すれば、阪神ソフトバンクなど複数の球団が獲得に乗り出すとみられていたが、
黒田が広島の強い残留要請に応じた。(金額は推定)



そして同じくサンスポから。
◆広島・黒田の一問一答 「ファンの力も判断材料」(サンスポ)

直前まで悩み抜いた末、FA宣言をせずに広島残留を決めた黒田は、
すっきりした表情で記者会見に臨んだ。




−−決断の時期は
「昨晩決めた。どういう野球人生を送りたいかを考えると、カープで優勝することが高いモチベーションになると思った」


−−なぜFA宣言せずに残留なのか
「FA宣言して周りが見えなくなるのが怖かった。違うユニホームで、カープ相手に投げる姿をイメージできなかった。他球団の評価を聞きたい気持ちはあるが、周りの人を巻き込むようなことはしたくなかった」


−−プレーオフの導入も大きかったか
プレーオフができて、チャンスはたくさんある。10年間お世話になったし、このチームで優勝したいと思った。パ・リーグを見ても熱い試合をしていた。ああいう緊迫した場面で投げたい」


−−ファンからの残留要請も影響したか
「10月14、16日の試合でファンの力を感じた。多くのファンの中で試合をしたいし、来季に期待できる光景だった。判断材料の1つと思っていたが、あれが大きかった」

このコメントを見る限り、
ファンの力が黒田の心を動かしたといってもいいのではないだろうか?
もちろん球団が出す契約条件や将来的なビジョンを含めた上での残留決定であろうが、
我々ファンはできる限りのことをやって、
黒田にメッセージを送り続けた。
それが黒田の口から出ている10月14日・16日の、
真っ赤に染まった市民球場であり、
ネットで募集した署名であり、
黒田に宛てたメッセージカードであろう。


カープファンは自らその手でエースの残留を勝ち取った。
でもこれで終わりじゃない。
このチームで優勝を目指さなきゃいけない。
今回の黒田FA問題に関する一連の行動で、
我々カープファンの結束力は「日本一」だと思えた。
その日本一のファンの力で、
今度は優勝目指そうよ。
俺たちならできる!
そしてマーティーも、選手たちもやってくれるはず。
来年は可能な限り球場へ行き、
カープを応援しようではありませんか!